2008.06.18 Wednesday

ヒラリー・クリントンのWM視点にこれからも注目

  先週に引き続き、ヒラリー・クリントン上院議員の話題です。

  彼女は、夫のビル・クリントンが大統領に就任するや、米国初のワーキングマザー(WM)・ファーストレディとなりました。それまでの大統領夫人は、ファーストレディになるまでは専業主婦であったということですね。

  母になる前から、彼女は、子どもに焦点をあてた社会活動で知られています。大学時代から子どもと法律について研究し、弁護士として活動中は児童防衛基金、夫のビルがアーカンソー知事時代は教育水準委員会の委員長を務めるなど、一貫して子どものケアや教育問題に熱心に取りくんでいます。

 彼女の女性として母親としての視点で社会問題を扱った1996年の著作『村中みんなで』(あすなろ書房刊、原題:It Takes a Village and Other Lessons Children Teach Us) はベストセラー本となりました。It Takes a Vilaage・・・ はアフリカのことわざで、子どもは村中で育てるもの、という意味だそうです。

 失敗はしましたが、医療保険制度の改革も彼女の社会的弱者に向ける視点を物語っています。こういった姿勢が好感をもって受け入れられる一方、夫のビル・クリントン氏が大統領に就任した際に、「私は家でクッキーを焼き、お茶をいれることもできたが、それで、満足しているような女性ではない」と発言して、世の専業主婦たちを怒らせたことも。

 政策通であり政治手腕は評価されているものの、米国での彼女の人物評価は、「攻撃的でスキがなく癒しがない」。私の目にはややもすると「肩に力が入っている」と見えてしまうのですが、いや、あれこそが彼女流の自然体? オバマ候補の、カリスマ的なスピーチ力、ユーモアをまじえた癒しの雰囲気が際だっただけに、今回はそれが余計目立ってしまったのかもしれません。

 政策面でのオバマ氏との最大の違いは、イラク戦争。合理性のない政治的戦争と言い切るオバマ氏に対して、クリントン氏は2002年の開戦決議には賛成していたことが党内の反戦派からはブーイングを未だに受けています。現在は後悔しており大統領になったら終結させると明言していたのですが、そのどっちつかずぶりはややイメージダウンだったかもしれません。

 とはいえ、彼女ひとりにスポットをあててみると、どう考えてもいまから二十数年前の米国でワーキングマザーであり政治家の妻でありという立場ではさまざまな苦労があったはずだと思います。

 子どもを育てることと、キャリアを両立させている人の視点は、絶対にこれからの政治に欠けてはならないもの。ひとり娘も成人し、いまはさらなるキャリアを目指して邁進中のクリントン上院議員。私自身は、彼女の社会的弱者にむけるまなざしがどこでどのように生かされていくのか、期待の目でみていきたいと思っています。

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今週の貂々さん

うちでも同じことやってました。6ヶ月くらいから、しなくなってしまいましたが。
ツレさんの説がいちばん説得力あるかも? (私は頭がかゆいんだと思ってました)
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首振るちーと君.jpg



Profile

矢野貴久子


出版社、フリー編集者を経て'99年にネットメディア、カフェグローブ・ドット・コムを設立。多忙な30代を経て40代で不妊治療を開始し、'07年11月に45歳で男児出産。'08年2月に職場復帰したばかりの新米ワーキングマザー。その日常は自身のブログ「朝と夜のあいだに」にても執筆中。
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