2008.11.26 Wednesday

「保育ママ」と「専業主婦ママ」について考えた

 26日今日、参院本会議で改正児童福祉法が可決されました。

 来年の4月から、「保育ママ」が制度化されるとのこと。

 今までも、たとえば東京都は「家庭福祉員」という名称で保育ママ的な制度自体はありました。各自治体の運営になっているようで、たとえば私の住んでいる区ではこの家庭福祉員という制度はなく、代わりに、ファミリーサポートという名称で、保育園に通っている子どもを持つ親に対して、早朝や夜の保育、保育園の送り迎え、冠婚葬祭などのときの一時預かりなどといったニーズに対応しています。1時間800~1,000円です。

 私はまだ申し込んだことがないのですが、子どもも1歳になり、そろそろこの制度を利用してみようかなと思っています。

 さて、その保育ママ制度化について、報道を見る限りでは、現状の保育ママ制度とどこが違うのかよくわからないのですが、どうもサービスの質が統一されるようですね。保育ママの資格要件や研修などについて、国による統一した実施基準を設けるそうです。

 保育園のような集団保育と違って、個人にある程度べったりみてもらう保育ママ。サービスの質はどのように担保されるのか、内容についてもう少し詳しく知りたいなあと思いながら、厚労省のサイトを見たりしていたのですが、残念ながらまだ詳細については公表されていないようです。

 話の本筋とはそれてしまうのですが、その厚労省のサイトで、興味深いデータを見つけました。「共働き家庭よりも専業主婦家庭のほうが子育ての負担感が大きい」というものです。このPDFの4ページ目のデータです。

 何となくそうじゃないかなと思ってはいたのですが、やっぱり、という思いを強くしました。確かに、共働きであれば自然と助け合うかたちになる部分も多いと思いますが、専業主婦の場合は、それが「仕事」になってしまいます。

「仕事」っていったって、24時間休みなし。目に見える対価がきちんと入るわけでもなく、と考えると、モチベーションキープの難しい本当に大変な仕事のはずです。

 保育ママ制度の一端として、こういった専業主婦の方々が利用しやすい制度もあるといいのになあと思います。せめて、週に1~2回、半日ずつでも、完全に自分の時間がもてたら、かなり心に余裕が出るのでは……と思います。

 ついこの間の話ですが、ある週末、夫が不在で2日間まるまる子どもと二人で過ごしてみて、その大変さをつくづく感じたものでした。これが毎日、365日続くとすると私ならどうするだろうと考えてしまいました。

 もう思い切って育児のプロになって、いかに自分も楽しみながら育児するかを考える。資格をとって他の子どもも預かるか、などなど……結局なんだかんだいって仕事にしてしまいそうです。



2008.11.20 Thursday

住まい選びの基準が変わる? 沿線情報

 先週もオバマ次期大統領と麻生首相を比べてしまったのですが、、今週も、麻生首相の説明の不味さに、むしろハラハラしてテレビを見てしまいました。

 話は飛びますが、先日、ある取材で「お子さんにどういう教育を受けさせたいですか」という質問を受けました。まだ1歳になったばかりなので正直何も考えてないのですが、ひとつだけこれだけは!と思うことがあります。

 それは、「プレゼンテーションとディベート」。

 やはり、この世の中、政治も仕事も友人関係も恋愛も、すべては言葉に始まり言葉に終わると思うのです。つまり、いかに自分で考え、それを人に伝えるか。あるいは、伝えなくてはいけないことを、どれだけ効果的に伝えるか。

 経営者という立場で、その難しさを痛感しているだけに、そして日本人は、「場の空気」とか「あうんの呼吸」を重んじる文化があるだけに、そのへんはスキルとして持ってもらいたいなあと思います。

 もちろん、「言い負かす」のではなく「伝える」ことが大事なのでそのへんははき違えてほしくはないのですが……。麻生首相のある意味、痛々しい感じも漂うコメントを聞いて、この力は必要だなあと改めて思ったのでした。

 さて、前置きが長くなりましたが、今日(11/20)の日経新聞で『東急、「子育て支援」参入』という見出しがあり、目を引きつけられました。

 東急沿線を中心に、小学校児童を平日の放課後や夏休み期間に受け入れて遊んでくれたり勉強を見たりしてくれるというもの。2012年末までに30施設を展開するそうです。

 キッズベースキャンプという会社を買収して東急電鉄自ら支援事業に参入するという内容でした。

 そもそもは、少子高齢化で、鉄道利用者が減少していくわけで、鉄道各社は「何とか我が沿線に住んでもらおう」という工夫をこらしていかなくてはいけません。

 新聞では、鉄道各社の子育て支援事業の取り組みを一覧にしていましたが、まだまだ、私鉄では、沿線に3~9カ所ずつがあるくらい。

 働く母がこれから住むところを決めるには、「どの沿線・地域がいちばん子育てに支援設備が充実しているか」が決め手なのは言うまでもありません。

 かくいう私も、妊娠中に待機児童が事実上ゼロと言われている(それでも入れないお子さんがいらっしゃるとは聞いていますが)区に住まいをうつしたひとり。

 愛着のある地域に住み続けたい……とも思ったのですが、背に腹は代えられない。でも、どこだって住めば都。本当にそう思います。

 たぶんそのうち、子どもを通わせたいと思う学校が出てきたらそのそばに引っ越すのかな、なんて想像したり。子どもの成長に合わせて、柔軟に住むところを変えるというのもアリですね。

 かなり無謀な夢ですが、子どもの留学(本人が望めば)と一緒に私も留学したい……なんて思っているのですが、いったいいつのことやら。そして私は何歳に(笑)?


2008.11.15 Saturday

政治家の「人格」「品格」の違い

今週は、更新が大幅に遅れてしまいました! お詫び申し上げます。

 さて、オバマ次期大統領が決まり、来年1月20日の正式就任までいろいろと注目が集まっています。私も彼の演説の素晴らしさにうるうるしてしまったクチで、キング牧師のかの有名な「私には夢がある」のあのくだりと重ね合わせてさらに涙。

 実は投票結果の出る5日昼は、ランチに家に戻りCNNを見ていました。印象的だったのは、当選確実となり、全米各地の支持者の顔が映し出されたときに、泣いている人が多かったことです。それも感極まって。米国人でもない私がこれだけ感動してしまうのだから、そりゃそうだよねと思いながら見ていたのですが、涙しているのは女性が多かったようにも思います。

 投票では女性の支持も高かったオバマ次期大統領。女性に対する具体的な政策は何だっけと調べてみました。

 あまり日本の報道では紹介されませんでしたが、三井マリ子さんが詳しく書いていらっしゃいました。

 「働く女性のための10の政策」。

 これがもう、本当に具体的かつ現実的。

 たとえば、ちょっと引用させていただくと、

「1人につき最大500ドル、1家族につき最大1000ドルの減税。この減税は7100万人の働く女性にプラスとなる」

「子ども税額控除Child Tax Creditの対象を、働く女性たち750万人に拡大する。年収5万ドルで子ども2人を育てている女性は、2100ドルの減税となる」

「年7日間の有給の病気休暇をあたえる。働く女性2200万人が1日たりとも有給の病気休暇をとれない現実が改善される」

などなど……三井さんの詳しい解説もぜひ読んでみてください。

 これに対してですよ、そもそも比較すらしてはいけないかもしれませんが、麻生内閣のバラマキ定額給付金、事務費が最低でも2000億円、所得制限の判断を市町村に丸投げ押しつけなどなど、このていたらく。無責任にもほどがある。

 2兆円、もっと効果的に使う方法があるはずです。

 なんとも薄っぺらな政策、考え抜くことをやめ、国民の大多数を納得させようという努力もせず、、、、

 そしてそして麻生首相の女性政策といえば、13日に公明党の女性議員から女性の社会進出や、子宮頸(けい)がん予防ワクチンの早期承認などに向けた政策を説明した、ということくらいでしょうか。

 この、子宮頸がん予防ワクチンというのもひどい話で……

 それはまた次回に。

 それにしても(怒りがおさまらずまだ書く)、想像してみました。選挙に熱狂してみたい。この人なら、と思える人格を備え、具体的かつ力のある演説を聞いて、その人が当選したら、涙を流して喜びたい。

 そんなことが日本で起こるのでしょうか、いえ、本当はそういう人を私たち有権者が見つけていかないといけないのではと思うこの頃です。でもどうやって? 世襲であるとか、なりたい人がなるとか、知名度とか、そういうことでなく一定の資格や経験を考慮できないものなんでしょうか……。


2008.11.06 Thursday

世界で最も過酷な職業のひとつ

 先週、東京で臨月の妊婦さんが脳内出血を起こし、墨東病院はじめ8病院で搬送を拒否されて亡くなられた事件について、cafeglobe.comでは、ネット上で意見を聞いてみました。http://www.cafeglobe.com/vote/results.cfm?poll_id=2249

 11/3時点で245名のうち約30%の方が、「子どもを持つか持たないか考えてしまう」と答えています。何かあったときに万全な体制でケアしてもらえるのかはとても気になりますよね。

 一方で、最近は自分が望むお産、自然なお産をしたいと、助産院での出産や助産師さんの力を借りて自宅出産を選択する人も増えています。万が一の緊急時には提携病院に搬送されるということになっているはずですが、こんな事件を聞くと「やっぱり検診から総合病院が安心かも」と思う人も少なくないのではと心配にもなります。

 私自身も、出産時45歳という年齢からいろいろなリスクを考え、やはり総合病院での出産を選びました。こういう行動が、高齢出産も増えるなか、総合病院への患者集中という現象を生み出しているのかもしれません。

 この事件については、出産中に脳内出血を起こした大淀病院事件と比べる報道もいくつかありましたが、ことの本質は産科医そのものの不足です。私はむしろ、大野病院の地裁判決のほうを思い出しました。産科医の逮捕というショッキングなニュースは、その後臨床の現場を萎縮させ、ことに大野病院のある福島県ではその後、産科を廃止する病院が相次いだといいます。

 地方の産科縮小が、今度は都心の病院への集中流入を生み、そこでの過密労働から医師がどんどん辞めていくという止めようのない悪循環。病院の産婦人科を辞めた医師たちの理由として、さまざまなメディアで目にし耳にしたのが「このままだと死んでしまうと思った」というコメントだったのには胸をつかれました。

 寝る時間を削り、コンビニのおにぎりを頬張る暇もなく、誠心誠意患者と向き合う結果が、刑事事件や訴訟になり得ると思ったらそんな職業に誰が就こうと思うでしょうか。

「ねえ、君がね、大人になって、もし、もしかして医者になりたいと思ったら、どうか産婦人科を選んでね」

 無事私の子どもが生まれたあと、主治医の先生とともについてくれていた若い女性の医師が、生まれて数日の子どもにと笑顔だけど真剣な目で問いかけていたのを思い出します。

「どの赤ちゃんにも言ってるの。潜在意識に残ってくれるかもしれないと思って。言わずにはいられないくらい、産婦人科医が足りないのよね」。

 こんなに過酷でリスクの高い仕事を、志高くやりぬいていこうという医師を守らなければ。産婦人科にかかる当の私たち自身も、どんどん意見をあげていかねばです。


Profile

矢野貴久子


出版社、フリー編集者を経て'99年にネットメディア、カフェグローブ・ドット・コムを設立。多忙な30代を経て40代で不妊治療を開始し、'07年11月に45歳で男児出産。'08年2月に職場復帰したばかりの新米ワーキングマザー。その日常は自身のブログ「朝と夜のあいだに」にても執筆中。
http://www.cafeblo.com/asayoru/
カフェグローブ・ドット・コムはこちら
http://www.cafeglobe.com/

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