2008.12.10 Wednesday

問題は産む側にもある?

  前回、新生児医療に携わる医師も少ないのだ、という話を書きました。
産婦人科医と同様、勤務がきつくてリスクも多く、なり手が少ないということです。

  その一方でNICU(新生児集中治療室)が必要な赤ちゃんが、この10年で1.5倍に増えています。そのデータを裏付けるような記事が今度は産経新聞にありました。

  低出生体重児(2,500グラム以下で生まれた赤ちゃん)を出産する割合は、高齢になるほど高くなり、45歳以上が16.2%、40~44歳は13.3%、35~39歳が11.1%というデータが出ていました。

  この記事では、高齢出産のみならず、不妊治療の結果としての多胎、ダイエットなどによって母体から胎児への栄養が不足することなども要因として指摘しています。

  確かにさかのぼること2006年2月。厚生労働省は、行き過ぎたダイエットなどの影響で低出生体重児が増えたとして、妊産婦に対して食生活を通じた健康支援に取り組んでいました。

  そして無視してはならないのが、妊娠中の喫煙や飲酒。これも相関関係がありそうです。

  ちなみに、喫煙に関しては女性の喫煙率が9~12%の間を上下動しながらも少しずつ増え続けていることもあり、特に出産適齢期ともいえる20代が17.9%、30代が16.4%となっています。

  低出生体重児すべてが母の責任ではもちろんないのですが、無理なダイエットや喫煙、飲酒は、母体としても気をつけられることだったりします。さらに、妊娠したらきちんとかかりつけ医を持つ、妊娠中の健康に気を配るなどの、妊婦側も最低限のモラルをもってほしい、と指摘する医師もいます。

  妊婦さんのたらい回しのケースでは、かかりつけ医を持っていない、つまり妊婦検診を受けていなかったために受け入れ先が難色を示した(HIV感染の有無や既往症などが把握できないため)という例もありました。

  産婦人科医、小児科医を守って本当に必要なときに必要な医療が受けられるようにする……。これは、各医師のがんばり、病院経営、行政といった視点だけではたちいかず、利用する私たちも、しっかり知識をもっていかなくてはということになりますよね。

  もう一つ、産婦人科、小児科の医師たちを疲弊させているのが、夜間の緊急診療時間帯のコンビニ受診。特に小さい子どもの急病や事故は心配ですので、ちょっとしたことでも夜中に駆け込みたくなるのも人情というもの。これについては、市民側、病院側の取り組みがありました。それは次回に。

  


Profile

矢野貴久子


出版社、フリー編集者を経て'99年にネットメディア、カフェグローブ・ドット・コムを設立。多忙な30代を経て40代で不妊治療を開始し、'07年11月に45歳で男児出産。'08年2月に職場復帰したばかりの新米ワーキングマザー。その日常は自身のブログ「朝と夜のあいだに」にても執筆中。
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