2009.06.16 Tuesday

専業主婦・主夫という選択肢

 そういえば2009年版の男女共同参画白書に、20代女性が他の世代にくらべて専業主婦に肯定的というデータがあったという記憶がよみがえってきたのは、ついこの間、『プレジデント』にも、「なぜ、20代高学歴女子は専業主婦狙いなのか」という記事が掲載されたからです。

 20代にはキャリアという言葉はもう死語? と思っていると、20代の女性社員から「自分も働く女性ではあるけれど、キャリア女性という言葉はピンとこない。私たちの言葉ではない」という指摘が。

 30代半ば~40代はキャリアという言葉を肯定的に受け止めていることも多い気がしますが、20代はそうでもないのだな、と改めて気づかされました。

 彼女たちにとって、もう働くことは当たり前だから。そして、働き方が多様化していることもあるのだと思います。ことさらキャリアを強調されても、響かないのですね。

 しかし……冒頭に戻って、こういう記事を読むと、残念ながら、日本は、まだまだ「キャリア女性 VS 専業主婦」と女性を二極分化してとらえすぎのような気もします。専業主婦も立派な職業のひとつ、と私は思うのです。長い人生の中で、専業主婦をしている時間があったり、会社勤めをしたりと変化することもあるかもしれません。

 同様に、周囲を見渡すと専業主夫も少しずつ増えているはず。彼らも、一時的に育休をとって主夫という仕事を経験したり、好きならばずっと主夫でいたっていいのだと思います。

 大事なのは、選択肢を広げておくこと。選択肢が多くなる仕組み作り、ということですね。
その意味では、本日、衆議院で可決された「育児・介護休業法」改正案は選択肢がまた広がりそうです。

 3歳未満の子どもがいる社員には、短時間勤務制度や、希望した場合の残業免除などが適用されます。男性が育休をとりやすくなる「パパママ育休プラス」など、男女の差なく子育てをしていける環境がこれで少し整った気がします。

 もちろん、制度という器だけではだめで、子どもを持つ人も持たない人も気持ちよく働くためには、どのような配慮をしていくのかよいのか、企業側、そして働く側にも問われます。

 働き方の多様化は、それだけ考えなくてはいけないことも多くなるわけですが、働くひとりひとりが、目の前の課題について考え抜き、実行できると、それはとてもしなやかで強い組織なはずです。

 女性が多い会社は自然とそうなっていくと思いますが、男性が多くても同じような視点が持てていくと世の中変わりそうですね。


Profile

矢野貴久子


出版社、フリー編集者を経て'99年にネットメディア、カフェグローブ・ドット・コムを設立。多忙な30代を経て40代で不妊治療を開始し、'07年11月に45歳で男児出産。'08年2月に職場復帰したばかりの新米ワーキングマザー。その日常は自身のブログ「朝と夜のあいだに」にても執筆中。
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