おすすめ映画「キツツキと雨」
実は私、東京の都心で暮らしているにもかかわらず、“人混み”が大の苦手なんです。なのでプライベートでは、あまり外に出かけないばかりか、移動ももっぱら自分で運転する車か徒歩。ところが先日、仕事でどうしても電車に乗らなくてはならず、しかも朝のラッシュ時ということもあり、ぐっちゃぐちゃに揉まれてきました。たぶん、20分くらいの乗車時間だったと思いますが、他人と接するのが苦手な私が、否応無しに多くの人と触れ合わなければならない(?)状況に陥り…。なんとか目的地に着いた時には、これから仕事だというのに、生気を吸い取られたように疲れ果ててしまっていました。(この通勤ラッシュと毎日のように闘っている方々には頭が下がる思いです)
ということで今回は、私と同じで人付き合いが苦手な気弱な映画監督と林務作業員(木こり)の男との交流を描いた映画をご紹介させていただきます。

さて、この作品で最も印象に残るのが、のどかな山村の素朴で気のいい住人たちの存在。中でも主役である木こりの克彦は、無骨ながら純情で優しく、ときにお茶目な一面も併せ持つ人柄が観る者の心を掴んで離しません。そして、その克彦役を演じるのが役所広司さんなのですが、まるで実在の人物を見ているかのような自然な演技には、“巧さ”を超えたベテラン俳優の“極み”を感じるほどです。また、そのまわりを固める共演陣の顔ぶれも、豪華なだけでなく個性的な面々が揃い、作品の面白さと同時により深みを増しています。
さらに、この作品の沖田監督をモデルにしたと噂される、気弱な映画監督役を演じる小栗旬さんも負けじと熱演しており、親子関係や仕事に対する姿勢などを描いた厚みのある物語となっています。仕事や家族への責任感、人間関係などで何かと疲れやすい現代。緑豊かな自然とハートフルな人々、そしてちょっとしたユーモアが織り交ぜられたこの作品で癒されてみてはいかがでしょうか。みなさんも、ぜひぜひご覧あれ!!!
